『映画ドラえもん のび太と銀河超特急』

映画・ドラマ

率直に言うとこれは要お説教レベル
作品の軸がグチャグチャ

恐ろしいことに舞台設定が現代なのか未来なのかわからないのよ
銀河鉄道のチケットをドラえもんが未来で入手してくるんだけど
乗り込む場所が現代の裏山、停車ポイントは地球でそこだけ
つまり他の乗客は皆宇宙人なのか?

まあ宇宙開拓史とか過去作品で宇宙人と接触してるから
ドラえもんの世界観で20世紀に人類未接触の宇宙人がいてもいい

と思ったら乗客が地球の歴史ベースで会話してくるし
昔もん扱いしてくる
未来の地球人が宇宙に進出して20世紀の宇宙に散らばってるのか??

この問題は汽車が時間を超えてることに思い至れば解決します
ラスト間際に「20世紀の地球」って言うまで確信できなかったけど

しかしあの乗り方からすると
タクシー式に迎えに来てくれたものと思われる
乗客600人、時間や場所を超えて根気よく拾って回ったんかなあ

でね
大きな問題、銀河特急要素が薄い!
鉄道の旅を楽しむって言ってたのに実態は遊園地で遊ぶだけ
入口と出口が繋がってない
そして宇宙テイストが弱いの

999だって多くの時間を占める停車中は星に降りてる
でもそれぞれ未知の世界が広がってるのよ
こっちの遊園地は地球のあれこれがテーマなので
遠い宇宙へ旅して地球文化に触れるというまわりくどい形なんだな
アメリカ人が日本へ旅行に来て
東京ディズニーランドでアメリカ開拓時代を楽しむ
みたいなことか?

宇宙の旅を楽しむ人たちが
どこでもドアで家と行き来してる設定も違和感
せこいバカンスだなあ

射撃が下手なことバカにされるけど
より昔である西部劇に適応できないことで昔もん呼ばわりされるのも謎

600人助けるという大立ち回りした割に
意識がなかったりコミュニケーションしなかったりで
他の乗客の存在をまるで感じられない肩すかし感…
まあ描きにくかったんでしょう

銀河鉄道を出したかった、
あとジュラシックパークっぽいのをやりたかったってとこかな
でかいラプトルいたし

…と、大枠のモヤモヤ度は歴代トップクラスなんですが
子どもはあんまり気にしない気もする

思考停止して見れば
未来人との交流や身体の乗っ取り、のび太の活躍等見どころはある
遊園地では様々な世界をちょっとずつつまみ食いできて飽きない

さらに塩沢兼人や丹下桜が出演してるのが
なんだか貴重な感じがするw
主題歌の出来も歴代屈指。

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