『映画ドラえもん のび太と夢幻三剣士』

映画・ドラマ

これが最高傑作だわ
好みで言えばファンタジーよりロボットなので鉄人兵団だけど
自分なりの客観評価としてはこっちに軍配
(ネタバレするよ)

いろんな夢を楽しむ未来の商品を使って
剣と魔法の世界を冒険するお話で
まず建てつけがしっかりしてるの

映像ソフトみたいなものだから
ファンタジー世界と強いボスの存在に正当性がある
また道具を持ち込んで世界観を壊したことを反省する流れで
ポケットを置いて現実と夢を反転する、
危険な冒険に繰り出す理由がちゃんとあるんだな

ポケット残して死地に行くとか自殺行為だし
結局後で回収するため「あれは何だったんだ」とはなるが
理由を用意したことがすばらしい

さらに理屈抜きでも冒険に見応えがある
敵がしっかり強く怖くて戦闘はいちいち熱い
また一度見せた出来事や道具を後で有効利用する伏線要素が豊富
コミカルさもあり、のび太の優しさも光る

挿入歌も歴代屈指の名曲でイントロから熱いので
使いすぎでもまあ許せる
(ただし侍と剣士の混同は要審議)

何よりしずかちゃんとの関係性よ
のび太側は最後まで気づかない一方
しずかちゃんの方は「この人との結婚はイヤ」という第一印象から
冒険を経て絆と愛情が育つ、この変化がいい
もう1回言うけどのび太は気づいてないのw
ただエピローグ的に
現実に戻ってしずかちゃんと会ったときに一瞬だけシズカールの面影を見る
とにかく演出がオシャレでニクい!
(顛末を聞く場面を引きで見せて
最後にさらっと「リルルは天使さ」と言ってみせるセンスに比肩します)

過失がないのにソフトの中から敵が出てくる点は(過失があったケース)
呪いのビデオの類と考えれば問題ない
未来のロボットも同じ顔だったし、むしろ意図的なのかも
そうすると
大帝を倒してしまう存在をわざわざ連れて来た点や
「奴は不死身にはなれない」という謎の断言等も
まあアリかなと思える

ただ現実で弱い人ほど夢で強くなる設定は死んでたというか
普通に弱いままだった(主に武器が強かった)点と
夢の世界に戻る際に再度現実と反転するのはリスクしかない点
別に夢として解決したっていいはずよね

加えて友だちの夢や部屋を勝手に覗いた上に
勝手に自分の夢に引っ張り込み
あげく現実反転して命を危険にさらす行為
は問題アリアリ

…なんですが
まあ大人目線の野暮な突っ込みの域は出ないかなーと

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ところでのび太たちの向こうでの名前がデュマの三銃士に由来してて
三銃士ってあれ、主人公のダルタニアンとは別に三人いるのよね
のび太がノビタニアンなのにジャイアンスネ夫と三剣士だと言い出す場面で
若干違和感を覚える

そこにしずかちゃんが加わる、しかも剣士
そういやアニメの三銃士は女性化設定があったはず(そこまで加味したかは知らん)
やはりのび太は三剣士に含まれない…?

そしてタイトルに思い至る
普段はのび太「の」だろうとのび太「と」だろうと大差ないが
今作に関しては重要な手がかりだ
のび太三剣士ということは1+3
つまりジャイアンスネ夫しずかちゃんが三剣士でFA!

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