映画の内容より主に周辺の諸々について語ります
エンジェルハート(AH)にハマり切れなかったのは
冴羽獠がレジェンド的な不死身のポジションに行ってしまったからで
そりゃシティハンター(CH)でも主人公が死ぬと思いながら見た訳じゃないが
まだ不完全な存在として命を張ってる緊張感があった
いくら上手くてもみそボン(ドッジボールの外野)ではなかなかヒリつかない
シリーズ終盤のドラゴンボールの悟空にもいくらか似た傾向を感じる
ただあっちは超人かつあの世を出入りできる世界観なので
命が軽くなってもあんまり問題ないっちゃない
CHがルパン三世みたいに単発のスペシャルを量産する形は一見やれなくはない
しかし代償としてAH同様にガチンコの緊張感が出なくなる
ファミリーエンタメに寄せる弊害は死と性の描写が両方ぬるくなることにあり
死と隣り合わせの戦いからもっこりの落差、ギャップが重要な魅力のところ両方制限されて
非常に幅が狭くなってしまう(だからもう赤ルパンでいい)
さらに言うと美女への執着が今日日ルッキズムの観点でイチャモンつけられる恐れもあり
何より退路を断つだけの覚悟もなしに香を殺したのかって話になるんだよな
さて
ここまであくまで外堀
理屈はどうあれ面白ければ大半許されるんです
でも本作は無理だった
退屈な作品でも流して最後まで見る性質なんですが恥ずかしいやつは無理
見てらんない
ぶっちゃけ印象が9割方コナンなのよ(スタッフが共通なんかな)
デザインから演出、セリフの運び方まで馴染みのコテコテしたやつ
コナンはまあ水戸黄門型ファミリーエンタメだからいいんだろうけど
CHでこのテンプレ感ラッシュは耐えられない
いっそコラボ作品にしちゃって
「あれれー冴羽さんって小五郎のおじさんの昔の声と同じだ。なんでかな~」くらいの
パンチあるセリフかましてくれたら俄然見たくなるかもしれない
ちょうどプライベートアイズって私立探偵じゃんね
そもそも劇場版なんだからPG12とかにして
大人方面に舵切るべきだったと思います
こち亀みたいな陰のない獠ちゃんはいらんのです
というか
そもそもアニメのリメイク全般に意味がわからない
古典文学と違って訳さなくても伝わるし
作られた年代の質感や価値観だって伝わる
普通に原典を当たった方がいいじゃないか
別に新作至上主義になる必要はないが
わざわざ金と時間かけて同じものまた作るのは謎だわ
ガンダムみたいに修正版を出す意図があったりするんかな。