『映画ドラえもん のび太の恐竜』

映画・ドラマ

これもだいぶひどかった
ほしい画だけ先に考えて並べただけで
それを繋ぐ上での整合性とか辻褄とか考えないまま済ませたタイプね
まあ思考停止して見ればそこまで印象の悪い作品ではないけれど

のび太が恐竜の卵を発掘して成長したものを恐竜時代に返したものの
アクシデントによって場所を誤ってたことに気づき再訪、
同時代の日本へ旅する物語

恐竜を掘り出すぞ、と大見得切ったのび太が
ドラえもんの力に頼らず自力で本当に発見するという超ミラクルは別にいいんですよ
子どもアニメには夢があっていいし
物語の初期設定は無茶しても比較的違和感が出ない
(俳句の字余りは上五でしろ、みたいな話だな)

しかし前半だけで見ても
恐竜(ピー助)にドーピングして急成長させて持て余すのが奇妙
じゃあゆっくり育てりゃよかったじゃんだし
スモールライトで小さくして家に置いといてもいいのよね

で、ジャイアンスネ夫に恐竜を見せ損ねて
なかなか信じてもらえない時間が超無駄
いくらでもやりようあるだろ

未来の密猟者がピンポイントでのび太の部屋を訪ねてくるという
後のシリーズでは考えられない異常事態を
なぜかドラえもんに報告してないのは困惑するばかり

悪者に狙われるから恐竜時代に返すって判断もおかしくて
守るならむしろ手元に置いた方がいいんだよ
普通に「あるべき・生まれるはずの時代へ返す」を前面に出すべきだった

というかこの密猟者集団の存在がすべて蛇足
全部ナシでいい

人間に懐く恐竜が珍しいって理由でずっと執念深くつけ回してくるんだけど
人間と接触した恐竜って歴史上何体いるの

仮に珍しかったとして
そんなの未来の技術で何とでもできる
劇中でもドラえもんが桃太郎印きびだんごでティラノサウルス懐かせてるのよ
もはや滑稽の域

そして恐竜どうし戦わせるための闘技場、ニーズある??
外で恐竜どうし戦ってるんだからそっちのリアルを見ればよくない?

またピー助の身柄を要求されたのび太が
未来の金持ちに飼われることを想像して「それはダメだ」ってなるやつ
あれはどういう立場で言ってんの
自分は飼う気満々だったじゃねーか
(先述の動機設定ミスが仇に)

あと恐竜時代を旅する理由の
タイムマシンの空間移動機能が壊れたってやつ
どこでもドア使えばいいじゃん~
なんか事情があって使えないとしても
現代に戻った後現代の地球を移動した方が絶対安全だよね、恐竜いないから
そのへんの建てつけも雑

最終的にタイムパトロールが締めるため
クライマックスの盛り上がりも不完全燃焼

すべてにおいてこんな感じです

卵かえすときに直接道具渡すんじゃなく
道具落としといてのび太に解決方法考えさせる部分はよかった

昔(劇場版第一弾)の作品ゆえに絵柄以外もいろいろ違って
そこを比較する楽しみ方はあるかな

タイムマシンが5人で定員オーバーだったり
(ストーリー作成上不都合なので後に変えたと思われる)
出先でドラえもんの出す食べ物がカップ麺…でも感心されたり
(グルメテーブルかけ他食事系の道具がまだないせいか)
ジャイアンの歌が聞いたことないやつだったり
(内容は自己紹介だが詞もメロディもおなじみのあれと違う)

ところでタイムパトロールって23世紀が拠点なんだっけ(刑務所だけ?)
そうするとドラえもんよりさらに100年とか未来の人たちなんだな。

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