これは映画館でも見てるはずだけど
テレビ放送を録画して繰り返し見た中に含まれてたのでその印象が強い
たぶん一番見た回数が多くて
セリフもめっちゃ覚えてたw
オカンは好きと言ってた一方
私にとっては地味めな一作で(繰り返し見たし嫌いという訳ではない)
おそらく理由は強敵をやっつける感がないから
今一度視聴して
そこが大きなポイントに関わってくることがわかった
絵本の世界に取り残されたしずかちゃんを助けるために
アラビアンナイト時代のバグダッドを旅する話で
笑ゥせぇるすまんのラストみたいな絶望的な出発点あり
ポケットなしで砂漠を行く絶望的な状況ありのハードな内容
取り返しつかないときはタイムマシンで過去に戻れ、だし
(過去の劇場版で何度も使った手)
現地で人を探すのも海を渡るのも何かしら使える道具あるだろ、と
多少じれったく見てるうちに“そうじゃない”と気づく
本作は徹底して世界観を優先して描いてるんです
そこが圧倒的に異色
「のび太たちのための冒険世界」じゃなく
端的に言うと世界が主役で、そこにのび太たちがお邪魔する形なんですよ
だからひみつ道具を出し惜しんだりポケットを奪われてもいい
強くない敵(昔の一般の人間)に苦戦してもいい
ゲストキャラが敵をやっつけたっていい
普段の映画ならクライマックスでドラ・のび太が活躍しないのはマイナス要素ですが
本作はこれでいい
だってアラビアンナイト世界の物語なのだから
まず絵本に入るという導入からワクワクする
旅の様々な困難、シンドバッドのコレクション等
バランスよく無駄なく世界観に浸れる
年代の関係かシンドバッドが高齢なのも味
この作風が主流になっちゃうとドラえもんの個性が出せなくて困るものの
異色作としては文句ナシのホームランです。