『プロ野球見えないファインプレー論』

名手仁志敏久がプロ野球の見えない部分の努力を語って観戦の楽しみを広げてくれる一冊
ヒット性の打球がいったと思ったら野手が待ち構えてる、みたいな
派手さはないけどすごいプレー
そういうのの代表みたいな選手による解説ですよ

話はそこだけじゃなく風をまめにチェックするとかエラーに備えてカバーに入るとか
野球好きな人には常識(?)なことまで手広く
実際のエピソードで選手名を出して示してくれるためきっと通の方も退屈しません

全編通して人柄が見えるというか、本当にバランスのいい人なんだなあと感じます
誠実で伝えることに一生懸命で、考えを重ねる一方で
理屈に寄りすぎず情熱や感覚も大事にする姿勢
言い方にカドが立たないように・様々な立場があることに配慮しつつ
自分の意見はしっかり述べる姿勢

背景に野球界の発展という思いがあるんですね
野球少年への指導も思慮深くて(風光るの監督ってたぶんこんな感じ)
この人に指導してもらえる子たちは幸せですよ

あふれる心遣いのため、あるいは書くのが本業でないため
たまに読みづらいところもありますが
リアルなメッセージってことでそれもまた味
セカンドの奥深さも再発見できる超推しの良書です。

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