疑わしきを罰する

ゲーム

もうちょっと逆転裁判6の話です

クライン王国には弁護士がいない
託宣によって死の瞬間を見られるし
犯罪者を強く罰することが平和な社会をもたらすという価値観ですね
(デスノートの月もそんな感じか)
そこには誤解による冤罪も含まれてて
それでも有効な手段の“誤差”として目をつぶるという考えなのでしょう

疑わしきは罰せず、の社会に生きる私たちには一見受け入れにくいものですが
考えてみると誤差に目をつぶる事例なら既にあるんです

命は何物にも代えられないか?
命は金より重いか?

と問われれば私たちは当然のようにイエスと答えます
しかしそれなら何故この世から車をなくそうとしないのか

毎年3000~4000人が交通事故で亡くなってる
助けようと思えば助けられる命ですよ
それがわかってても誰も車をなくそうとはしない

完全にゼロが極端なら
流通などの業者や交通機関だけは残す方法もあります
それでも車の絶対数・事故件数は劇的に減るでしょう

かつて車のない時代はあったし
政治のやりようで経済は回せますよね

つまり結局私たちの社会は
豊かさの代償として犠牲者が生まれる“誤差”を認める訳です
誰かが死のトラップを踏むけど低確率だから受け入れる
意識しようがしまいが実態はそうなってると

であれば
犯罪の発生を抑えるために誤差の冤罪を認めるという発想は
それほど飛躍したものでもないのでは…

なんてことをつらつら考えました
皆さんどう思われるでしょうか

でも結論
やっぱり同じではない
疑わしきは罰せず、でいいんです

最大の違いは
権力は暴走すると歯止めが効かなくなるということですね
共産圏の粛正の歴史を忘れてはいけません
クライン王国のガランも最後はその本性をむき出しにするに至りました

本作プレイ中は、大臣が黒幕で
23年前の事件を悪い方向に解釈した女王が悪法を作ってしまって
事件の真相を暴くことでその呪縛を解く話かと思ったんですよ
だからこんなこと考え始めた訳ですが
どうも最初から権力強化目的だったみたいですね
なおさら認められるものではない

という長めの余談でした
追加シナリオやったらたぶんまた書きます。

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