『「一見さんお断り」の勝ち残り経営』

正直くどい
なんとか読み切った自分をほめたいです

京都花街お茶屋の経営を解説し、そこから一般企業成功のヒントを提案する体ですが
ほとんどお茶屋文化の説明と称賛で一般への応用はとってつけた感じ
いくら文章で述べられても直接の体験には及ばないし
富も地位もない一般人には体験できない世界なのよ。一見さんお断りだから

まあ著者がすばらしいと思うものを絶賛するのはまったく自由なんですが
1回言えばわかるでしょ
いちいち修辞したり繰り返したり何度も同じこと織り込まれるのが本当にしつこい
大学生が文字数稼ぐために水増し水増ししたレポートみたいな密度で
要点だけ箇条書き2~3ページで済む内容です

確かに主張するところは妥当です
しかし努力を怠らないとかブレないとか目先の利益を追わないとか柔軟に対応するとか
つまり普通のことを言ってるだけ
わざわざ本買ってまで得るようなメッセージではありません

芸妓・舞妓などお茶屋の世界を知らない私には興味深い情報もありましたが
本文にもある通りそこを知りたいなら紹介に特化した本がいろいろある訳で
こちらは見出しだけ見てあとは速読の練習にでも使えばいいと思います

っていうか著者の略歴見ると
創業した会計士事務所で一見さんお断り経営を貫き、ってあって
そっちの方がよっぽど面白そう
長い歴史の中でそこに落ち着いたお茶屋より
一代で一気に舵切ったあんたの方がすごくないかっていう

繰り返しの水増し大幅カットして自身の経営体験談入れたら
もっと読み応えのある本になったんじゃないかと。

追記
よしりんの主張や日本の曖昧力でも触れられた日本的経営の強みについて
グローバル化不可避の現代には適応できなくなってる部分はあると思う

自分の特性を理解した上で、淘汰されないために何を変えて何を変えないか
そして政治はどう国の産業を守るかですよ
まあこれも普通っちゃ普通のことかなw

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