『恐怖の金曜日』

古い本とはいえあらためて見るとだっせえタイトルだな
内容もやや準じてます

暴行殺人事件が毎週金曜日に起きる
それもよく日焼けした女性ばかりが狙われる、のの解明
どうも切り裂きジャックを意識した作品らしい

クローズドサークルの真逆で
犯人は後からポッと出てくるし明快な謎解き感はない
そのかわり素人が警察さしおいて出張ったりせずリアルに寄せられるのが強み…のはずが
そんなにリアルな気がしないんだなー

給料がいいのにストレスためて犯罪に走るのは借金があるからだとか
親子の顔が似てないから実子じゃないとか
プロットをそのまま書き起こしたような雑な展開、
の割に寄り道があってテンポは悪い、
容疑者の血液型に一喜一憂、
風刺的に社会問題を切り出してるでもなし
(長髪っていう特徴的な目撃情報があったはずだが
この時代の男は長髪だらけだったのか?)

伏線ぽいのや謎も散らかしっぱなし
刑事たちのキャラが立ってないのはリアル路線ならしょうがないが
主人公まで弱い、かつ人数が多い!

十津川警部シリーズとして広く見てくれっていうスタンスなのか
しかし数書くことを優先して雑にふくらませた感じは否めません

価値があるとすれば
無理を言う一般人やマスコミ、真実よりメンツを優先してしまう警察
という普遍的なテーマと
言葉や考え方、捜査方法などに出てる時代感くらいですね
DNA鑑定がないって大変だ…

個人情報に関しては
通り魔や尾行まで完全に予防するのは困難だし神経質になりすぎるのもどうかと思いますが
タレントがファンレター用に自宅の住所載せるってのはビビった
さすがに無防備すぎる

あと
警察に協力するのは国民の義務、みたいなワードがやたら出てくる
別に協力するのはまったくやぶさかでないが
不自然なほど何度も挿入してくるので何か訳アリかなと訝ってしまいますw

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