『CHAOS;CHILD』

ゲーム

なげーよ!
結構不満たまってて文句を書き連ねる気満々でしたが
最後の最後でギリ溜飲を下げた
その点ではNever7の印象に近い

カオスヘッドの数年後の渋谷で
前作はあったものとしつつ同じような事件をまたやるという
クイズショウみたいな企画で(よく知らんけど)
その点に関してはちゃんと必然性がありつつ別のものを魅せる
適切な関わり方だったと思います
カオスチャイルド症候群の若者たちの物語

最終的に確かにカオスヘッドより満足度は高い
前作ファンにはなおさら間違いないでしょう
でもやってよかったか、他人に薦めるかっていうと
う~ん…やっぱり自己責任で

全体に盛りすぎなんだな
何でも盛大なほど面白いかっていうと適量ってもんがあるじゃん

「幻覚を見せる」が可能だと表現の幅が広がるようで
シリアスシーンでも「また幻覚かもな」って冷めて見ちゃうのよ
完全にオオカミ少年状態
自由に認識書き換えることを許された物語は無法地帯です

他人の心と行動を操作できるってのも強力すぎて誰も信用できなくなる
ミステリなのに特定の相手に変装できる級のチートですよ

しかもそんな能力があって警察も自由に動かせるような奴が組織の末端て…
じゃあ世界は余裕で組織に支配されてるじゃん
もうまったく戦う気が起きません
(それでも一定の平和や民主主義は成立してる訳ですし)

そして登場人物の重要人物率が高すぎる
もしかしてこの世界の人口は500人くらいしかいないのか?
だったら300人委員会も選挙で民主的に支配できるってもんだな
(渋谷は特別ってことなんだろうけども)

ヒロイン別シナリオも途中から横にそれる形で展開するため
本筋の問題がほったらかしっぱなし
殺人が超科学なのは織り込み済みだったけど
せめて自分で散らかしたものはちゃんと片づけてくれ

ついでに乃々のあれは
「家族に隠し事ゼロ」って謎の約束して自爆しただけで
騙した訳でもない、ほぼ無罪だよなあ
(実は出会う前に整形歴があったって程度の話よ)

引き続きのグロ注意で
あの箱詰めは皆のトラウマ候補なのかな
私は梨代の袋詰め思い出して何やら懐かしい気分に(不謹慎)
前作からの傾向や主人公の怒りっぷりを見るに
当初案は“箱入り娘”だったのではと予想します
さすがに自重したか単に主題歌に寄せたかったかは不明

まともなサスペンスならエグい死体でも
トリック上の必要等あったことが後で明かされるじゃんね
そりゃ殺人にいいも悪いもないが、フィクション作品としては
恐怖あおったりセンセーショナルにするためだけの猟奇殺人ってのは
やっぱり下品というか、あんまり趣味がよろしくないぞと

まあ設定のボリュームや盛り上がりはあったしオチのパンチもある
最初ゾッとしたけど冷静に想像したら案外微笑ましいかもw
あと碧朋学園のアイゼナッハこと(きょうび禰?豆子か)香月は思いの外しゃべった
妄想モードでキャラ崩壊できるし各声優楽しいだろうな

やっぱネックは冗長さで
バトルの記述がだるい、絶叫と流血と嘔吐が多くてくどい
尺長けりゃいいってもんじゃないの
水で薄めまくったセコい店の酒嬉しくないでしょ

謎なのがキャラ別にセリフのオンオフできること
「この人は要る、この人は要らない」とか分類する需要あるんか(わりと引く)
せいぜいオールオアナッシング選べれば十分じゃない?
そんなのよりよっぽど長い描写のオンオフ機能つけてほしいわ

“○○と○○が戦いました、○○がケガしました”
でササッと片づけてくれたらどれほどストレス軽減になるか
イチャイチャ系もダラダラやるのはらぶチュッチュへ行ってくれ

ただ前作との落差かもだけど
アホの子含めキャラがウザくないし見た目多少とっつきやすい

立ち絵の距離の変化や後ろ姿駆使することで表現が豊富になって
これならアニメの省エネ技法として使ってもいいくらいかと
(個人的にはストーリーやセリフ回し楽しければそんなに動かなくてもいい)

やっぱADV好きだな書きたいなという思いを再確認できて
なんだかんだ悪くない時間だった、と言えるか

なおエッセンス部分が同じでずっと読みやすく整理されてる
伊坂幸太郎の重力ピエロって本がありまして
そっち見ときゃいいんじゃね説も。

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