『雨の日も神様と相撲を』

マンガ

奇作
相撲の英才教育を受けたが体格に恵まれなかった少年が
心機一転訪れた村はカエルを神とあがめ生贄と相撲を捧げる異世界だった!
そこでトラブル解決のため相撲指導の協力をしていく…

と、完全に競合のいないブルーオーシャンを行ってますw
でも決して思いつきだけの出オチではなく
丁寧に、神秘的かつ知的に展開します

そこは虚構推理の城平京原作のため盤石
セリフが多いかつゴリゴリの理詰めですが
視覚的な味や軽妙さもあってマンガでやる意味がちゃんとある点も同様

地域の伝統・独自の信仰に加えて相撲の描写も専門的で
日本文化色の濃さは外国に売り出す際にも強みになります

ただこれも虚構推理同様、話がこじれすぎてて
独自の魅力であると同時に読者を狭めるハードルになってる
メジャーの真ん中行こうと思ったら多少抑えた方がいいんだよなあ

本作でいうと
特殊な村でカエルががっつりしゃべるファンタジーに
ディープな相撲の勝負と「姫を呪縛から解き放つ」的なときめき要素もあって
普通はこれで腹八分目のところを
さらに殺人事件への捜査協力というミステリを乗っけてくるのはやり過ぎです
(だがそれがいいw)

人を選ぶけど、人を選ぶからこそ強力に推したい傑作。

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