『希望の思想 プラグマティズム入門』

アメリカの覇権的なところは嫌いだが合理的なところは好き
背景に道具主義やプラグマティズムといった思想があって
その内容に断然共感できる

というか現代アメリカ的ということは既に日本もそれなり近い位置にいるため
考え方を知るというより「うん、まあそうだよね」と確認する作業に近い
内容のためあるいは作者の力量のため非常に読みやすいが
逆に言えば「格差はすべて不平等だ!」くらいに振り切った人以外には
あまり世界の広がらない話かもしれない

といっても発祥からの歴史は興味深く読めるでしょう
不思議なのは批判を加えてくる人たちも枝葉の違いでしかなく
根本的な考えは共有してるように見えること
もっと仲良く議論すればいいのにとw
批判を受けて適宜修正してるってことは
そんなに険悪な雰囲気でもなかったのかな

一神教のユダヤ・キリスト教を擁しそのへんは頭の固いイメージのあるアメリカですが
国内での争いを経て、また多くの人種民族が共生する知恵として寛容の思想が生まれた
逆に多くの神々がいて民族の多様でない日本への浸透具合はどうでしょうか

なおこれがリベラルに位置づけられるって話には多少困惑しました
まあアメリカとはセンターの位置が違うしリベラルの意味合いも違うようなので
柔軟に把握していこうと思います

ちなみに無知のベールって現代風に言うと
がめつい人にお菓子の切り分けさせて最後に残ったのを取らせるみたいな話ですかね

たとえば香港などは露骨に当事者が拒否してる、助けを求めてますから
「内政干渉だ」と言われても「お前たちの侵害を止めるための侵害だ」と迷わず言える

一方イスラム圏など女性が抑圧される価値観に当事者が疑問をもたず幸せに生きてる場合
丁寧な対話はできても根本的な部分はエゴだと割り切るしかないのか…
こちらも自由を求める意見が見受けられるようではありますが。

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