『純平、考え直せ』

桐島が部活やめるみたいなタイトルですが
感触は電車男に近い
いや読んだことないからわからんけど
あとネタバレします

駆け出しのヤクザが鉄砲玉を任されて
準備したり最後に贅沢したりいろんな人に会ったり
ネットにバラされてスレッドが盛り上がったり

全体に不穏なムードながら
テンポよく次々味のあるキャラが出てきて読みやすい、楽しい
物語の組み立てが器用なんだな
社会に適応しづらい人々の暮らしも垣間見えて
実写(映画)の相性がよさそうだわ

それだけに
ラストにかけて「どうする?」と盛り上がるだけに
なんではっきり描かずに終わったのか
消化不良感が残る

1つの解釈は返り討ちに合って死んだ形
ただ一人称視点じゃない(多視点でもないが)以上
死んだから知覚できないってもんでもないんだよな

もう1つの解釈は
主人公ポジションに最初純平がいるだけで
本当の対象は純平の関係者からネット民までの無力な人たちすべてであり
徐々に分散・シフトしてくという形
だから特別扱いする理由がないっていう
これはこれでなかなかの荒技だ

そもそも読後に解釈を悩ませるのが似合う作品じゃないと思うのね
惜しいっちゃ惜しいです。

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