『読書の技法』

読書法というより読書を通じた勉強法の紹介ってところ
生きる時間に限りがある以上世の中の全ての本を読むことはできないので
いかに選びいかに効率的に吸収するかが重要、まさにおっしゃる通り

あんた(佐藤優)ほど読書時間とれんわって声が多そうですが
そこは各々に合ったやり方を提案してくれる柔軟性がある
読書自体やみくもにするのでなく目的に沿ってしろ、と前提が合理的
とても共感できる

受験で学ぶような内容が参考書も含めて
前提知識として社会人に役立つという話は
丁寧に具体例を示してて興味深く、現役学生にとってはモチベーションになる
国語で現代文を読解する意義を再確認できる、
学習意欲を全般的に刺激し高めてくれる一冊

一方ほとんど読まない本も(書き込むために)全部買えってのは現実的でない
一体どれだけの本が存在してると思ってるのか
手に取るに値しないものは簡単に(立ち読みで)門前払いできる前提なんだろうか

ところで母は映画等を見る際よく作品に込められたメッセージは何か考える節があり
古典の名作や世に作品数が限られてた時代ならまだしも
現代大量にあるもの全てにってことはないだろうと
惰性で作ったとか、売れれば何でもいいやとかあるでしょ

同様にそれほど意味のない、ちゃんとしてない本だっていっぱいあるはず
「何かあるはずだ」と意味を吸い上げようとする執念というか
本そのものに対する過大評価を感じないではない

小説やマンガの読み方に至ってはこじらせすぎて
もはやギャグで言ってるのかとさえ思える
一か所、クレヨンしんちゃんに関する部分を引用すると

しんちゃんは朝、頻繁に寝坊したり、「うんち」と言ってトイレに籠もるなどして、しばしば幼稚園のお迎えのバスに乗れない。それは幼稚園でのストレスに加えて、母親の吸引力があまりに強いからだと筆者は考える。母親のみさえにとって、しんちゃんは自分の延長であり、彼を自分の思い通りに育てようとしている。ユング心理学で言うところの「グレートマザー」だ。しんちゃんにとって本当の友達は犬のシロだけではないだろうか。

さすがにちょっと脳を休めた方がいい

なおビジネスパーソンおよび筆者のワードがやたら多くてリズムがよくない
このへんは意味そのままで表現を工夫できるんじゃないかな
出版社の人が指摘したりしないんか。

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