グレンダイザー守りすぎ問題

グレンダイザーのエンディングはロボットアニメで5指に入る好きな曲なんですが
“力も速さもすごい武器もすべては平和の守り”って歌詞がなんか言い訳がましいというか
自衛隊の正当性主張みたいだな~とずっと思ってました

しかしあらためて見るとここだけじゃなく歌全体、
何ならオープニングもその傾向が強い
やたら「守りなんだ」って主張が強いことに気づいたんですよ

まあガンダム以前のロボットアニメは悪の侵略から地球の平和を守るのが基本なので
(結果的に敵地へ長征したヤマトも道中その意識はなかった)
それほどおかしなことではない
ただそれにしても「打ち砕け」とか「蹴散らせ」といった勇ましさがなく
技や武器の名前もEDの冒頭に1つダブルハーケンが出てくるだけ

歌詞を引用します
OPの『とべ!グレンダイザー』

ゆけゆけ デュークフリード
とべとべ グレンダイザー
大地と 海と 青空と
友と誓った この平和
守りもかたく たちあがれ
地球はこんなに 小さいけれど
正義と愛とで 輝く星だ
守れ 守れ 守れ
人間の星 みんなの地球

ゆけゆけ デュークフリード
とべとべ グレンダイザー
攻撃軍を くいとめろ
おそれを知らぬ エネルギー
悪の望みを はねかえせ
地球はこんなに 小さいけれど
宇宙でひとつの 緑の星だ
守れ 守れ 守れ
人間の星 みんなの地球

守りの強調もさることながら
これだけ攻撃性のない(ロボット)アニソンは珍しいんじゃないか
「ゆけ」「とべ」「平和」「たちあがれ」、あとは地球の美しさ

「くいとめろ」「はねかえせ」のワードチョイスには
あくまで敵が攻撃してくるという前提が強く出てる

つづいてEDの『宇宙の王者グレンダイザー』

切り裂け怒りの ダブルハーケン
たたかえ グレンダイザー
もう許せない
果てない暗さの 宇宙空間
今こそ グレンダイザー
光をともせ
地球の緑の 若葉のために
ただ一輪の 花のために
デュークフリードは 命をかける
(グレンダイザー ゴー!)
宇宙の王者 グレンダイザー

力も速さも すごい武器も
すべては グレンダイザー
平和の守り
冷たくあざける 悪の大王
負けるな グレンダイザー
宇宙の影に
やさしい仲間の 笑顔のために
ただひとことの 愛のために
デュークフリードは 命を燃やす
(グレンダイザー ゴー!)
宇宙の王者 グレンダイザー

出だしから「怒り」「許せない」、と敵の攻撃ありきです
まあ故郷を滅ぼされ第二の故郷も攻撃されたデュークの心情としては妥当な表現ですが
その割には全体的に優しいw
かろうじて「たたかえ」と「グレンダイザーゴー」が幾分アグレッシブか
あとは宇宙に光を・影に負けるなと命を燃やすばかりです

なぜ2曲ともこんなに守備的なんだ…

それこそガンダムは人間同士の独立戦争で連邦サイドに落ち度がゼロとは言えず
アムロも成り行きで、殴られたりしながら渋々戦ってる
そんな内容でも歌(OP)にはそれなり戦闘意欲があります

ウィキを見ると新しいカラーを模索したとか
悪役のスケールアップの転換点といった記述があり
その影響が出たとも考えられる
ただ敵が強力になったから守りに徹するというのは
わかるようなわからんような話だ

安保闘争あたりは直撃ではないけど
武力を持つことへの批判ムードが慢性的にあって
たまたま製作陣が配慮した感じになったんかな

などと思いを巡らせながら作詞の保富康午って人の項を見ると
ガイキングの詞も書いてる模様
…そういやガイキングの詞も全体的に守って迎撃するスタイルだな
原因この人か?

提供してる他のロボットアニメっぽいタイトルが
宇宙戦士バルディオス、合身戦隊メカンダーロボ、超合体魔術ロボ ギンガイザー
歌確認してみたら案の定守り一辺倒
これは思想出てるやつだよね

たぶん謎を解いたと思う!

暴力を対話で防げないことをロシアが証明してる今日の状況を
もし彼が見たらどう思うのでしょうか…

まあ変わらん人はほんと変わんないから
それも何とも言えないけども。

UFOロボ グレンダイザー 1975 初期+後期ED 宇宙の王者グレンダイザー ささきいさお
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