『ゼロの焦点』

お見合い結婚後早々に失踪した夫を捜索するうち事態が悪化してく
戦後復興してきた頃が舞台の社会派サスペンス

名作古典だな
もう随所に時代感が出てる
それでも内容にはスムーズに入れて違和感なく熱中できる

時代特有の出来事を絡めて複数要素から謎を構成する、
北国の物悲しさや映像の強さ(崖)等
現代の様々な作品に影響を与えた位置なのかなと思える

良くも悪くも「手がかりの提示」「解答」の区切りがはっきりしてなくて
探偵っぽさは非常に弱い
ちょうどよく転がって来るヒントと勘のみで進行し
主人公のキャラもかなり薄い
(当時の男性読者を中心に考えるとそれが無難か)

ともあれ日本的な哀愁ムードに浸りつつ
今と違う時代の諸々を楽しめる
ワインのように時間経過によって価値を増してく作品と言えるかもしれない

「現場不在証明」だったかな
アリバイって言い方をしないのよ
まだ無条件に使えるほど定着してなかったんだろう
個人情報管理のゆるさ突っ込むのもナンセンス

あとやたら印象に残ったのは
旦那の親族に対して旦那を呼び捨てにするとこ

めちゃくちゃフランクなパターンじゃないよw
(むしろ旦那本人や自分の親にも敬語使うレベル)
社長とか目上の人でも社外の人と話すときは呼び捨てにするやつ
あれが徹底されてる

しかしそれにしても
旦那の親族は外部の人じゃないじゃん、現代の感覚では
共通の身内としてさん付けするよね
「あなたも夫と親しいんでしょうけど
私たち夫婦という関係の前には他人同然!」みたいなエゴを感じないでもない

ダウ90000のネタで
友だちの彼氏に「○○(彼女)がお世話になってます」って言われた女が
「私の方が長いつき合いなのにそっちが身内ポジションとるな」って怒るシーンがあった
まさにあの理屈だわ。

タイトルとURLをコピーしました