『映画ドラえもん のび太とアニマル惑星』

映画・ドラマ

テレビで一部先行公開見た後映画館行ったやつかな
モヤのどこへ抜けるかわからない感じと消えちゃう危うさが
子ども心に恐怖だった

たまたま自宅が遠い星に繋がって
そこに文明を築いてる動物たちと仲良くなって
一度帰った後危機を知って救いに行く、と
基本のストーリーに特筆すべきことはないんですが
展開に波があり動物要素や個人の細かい見せ場もあって圧倒的にドキドキできる
これが劇場版の正しい冒険だよ」と思える

特にジャイアンが珍しく怯える場面があることで
それでも、怖くても友だちを助けに行くんだという決意がいっそう沁みる
胸が熱くなるの

ツカミからしっかりしてて
作品を重ねてきたことによる洗練を感じますよ

ただ惜しいことに思想が極端なんだな
子どもに難しい話は伝わりにくいとはいえ
ゴルフ場開発イコール無条件に悪みたいな扱いはどうなんだろう
裏山が私有地なら勝手に出入りしてるのび太たちこそ問題じゃないか

今人間が住んでる街だって
昔自然を切り開いたものかもしれないじゃんね

また人間は悪・動物は善、の構図も極端
動物だって動物を食べるし子孫を残すために争うし
多くの種を絶滅させてきた訳でしょ

人間に嫌気がさして反動が出すぎたんかなー

なお最終的にあっけない他力解決に落ち着くのが
ストーリー的に画竜点睛を欠く印象なんですが
人間の誤りは人間が正さなければならないというメッセージなんだろうか
あんまり思想持ち込むのも考えものだなあ

悪い人間たちにゴキブリの名前つけるあたりに嫌悪感の強さを見て取れる
でも生物に貴賤はないはずで
特定の種を下等とみなす姿勢こそ人間のエゴそのものじゃないのかと

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ところで再出発のときの
目的地であるきれいな星とそれを脅かす廃れた星のペアって形が
若干宇宙戦艦ヤマトみがありますね。

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