『八日目の蝉』

前に角田光代読んだのキッドナップツアーだったんですが
なんとこれもキッドナップでした
ただし内容はだいぶ重い

不倫相手の赤ちゃんをさらって逃げるタイプの育児&冒険物語
現代日本で身分を隠して生きるのは大変だ
それでも事情があってそうするしかない人がいるんだろうなと想像させてくれる
六星母もたぶんこんな感じか

ドラマがあって引き込む力のある重厚な物語、ではあるものの
読んだ後一つも心が晴れやかにならない
なんで時間費やしてわざわざこんな気持ちにさせられなきゃならんのだ
実話ベースでもない限り書くメリットがないのでは…
まあ文学賞系は結構こんな感じか

不倫を怒る時間とエネルギーって本当無駄だよなあ
まったくついていけないわ

そして境遇による酌量はできても
もちろんそれがすべてではない
恵まれて育ってクズになる人はいるし過酷な目に遭いながら人格者に育つ人もいる
本人次第の部分はありますよ

ついでに(劇中の)不倫の責任が十割男側にあるかのような解説もバランスを欠く

あと逃亡パートで次々登場人物入れ替わるのがしんどい
特に施設では別名まで授けられるハードモード
かと言って実写で見たいとも思わないわ…

さらに言うと八日目かなあ?
蝉はまだ抜け殻が空っぽ感あるけども
八日目はそんなに内容に合ってるだろうか

なおと確認したら元ネタあるのね
蛇足に見えた放火容疑は実際の事件に寄せるためだったのか
合点がいった。

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