『フランスはどう少子化を克服したか』

…についてフランス在住の著者が
洗練された文章で適宜数値も駆使し
実体験や生の声を交えて紹介してくれる充実の一冊
東大卒は伊達じゃない、称賛あるのみです

内容はフランスの出産環境に啓発プログラム、保育サービスと保育学校について
子育て先進国で制度的なバックアップはあれど
案外一律の支援ではなく様々な方法を組み合わせてる、
そして各個人事業者の機動力に頼った部分が大きいんですね

改善すべき課題がいろいろあるといっても基本的な悩みの次元が高いの
基本的なレベルで合理思考ができるんだな
すばらしくてうらやましい限りだ
保育学校もすごく有意義そうなことをやってるのが伝わってくる

文化が異なるからそのまま模倣することはできないってのは
もちろんその通りではあるでしょうが
もはやそんなこと言ってる場合じゃないと思うのね
餓死しそうなときは多少口に合わないものでも必死で食べるでしょ

こういう制度を作った・運営してる状況の背景には
子どもを育てるのは大事なことだ、力を出し合おうという国民の意識が大きくある
本当に見習わなければいけない

中国の場合少子化は一人っ子政策がまずかった、と指導者のせいにすることができても
日本は事情が違いますよ
国民も政治家も皆して目先の利益にしがみついてきたツケがずっと膨らみ続けてる
「上の代は何をしていたのか」と激しく糾弾される未来は確実にやってきます
圧倒的に危機感が足りない…

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