『バケモノの子』

映画・ドラマ

盛大にやらかしてくれた
最後30分くらいずっとポカンとしてました

ざっくり言うと和製ジェダイの成長物語です
ダークサイドや念動力が出てくるともう長老がヨーダに見えてくる
ただ多少スターウォーズ感が出ようと内容が面白ければ問題ないんですよ
圧倒的にまずかったのは詰め込みすぎ、これに尽きます

ネタバレ込みであらすじを述べると
母を亡くした少年(9歳)がすべてを拒絶して逃げ出したら
バケモノたちの住む異世界に迷い込んだ
そこで狼みたいな熊男に育てられ戦い方を覚えていく
熊男は精神的に未熟で、神になるための決闘を控えていて
少年を鍛えながら自身も成長していく…

ここまでは順当なファンタジーだったんですが

一気に8年が経ち、ある日突然元の世界へ戻る道を見つけて
しれっと戻ったかと思うと行ったり来たりの二重生活に突入
8年の不在を埋めるべく役所へ行く・助けた少女に勉強を教わる・相談に乗る・
消息不明だった父と再会する、
そのうちバケモノ界の決闘があって(やっとかよ)
キレた友だちが闇に飲まれて覚醒、最終的に両世界を揺るがす超常バトルに発展

…と、もう映画の尺に収まるはずがない!
長い原作を無理やり圧縮したのか、実写カイジがまだまともに見えるレベル
成長と異世界を描くなら1話30分×1クールでも心もとない、
百歩譲っても映画前後編分は要るでしょう(たしか実写僕等がいたはそんな感じ)

詰め込んだ弊害として大半のセリフが設定や状況の説明に費やされてて
ろくにセリフによる人物描写ができない
全般に芝居がお粗末な印象を受けましたが
この脚本与えられたなら酌量の余地はあるかと

それだけに映像の美しさがむなしい
大きな映画で結構な時間とエネルギーかけたろうに
スタッフはどういうモチベーションで仕事したんだろうか

そもそもこんなの企画の早い段階で気づくはずの問題なんですよね
身近の誰も止めてくれなかったんだとしたら
細田守、独裁体制化を懸念した方がいい

サマーウォーズはつまんないくらいまとまった仕上がりだったのに、
いやちゃんと面白かったけども

家で仲間と飲んでチャチャ入れながらなら楽しめるか、
いやそれならラピュタの再放送とかでいいよなー

ところで強くなって日本に戻った後チンピラを撃退するシーンで
エリア88を思い出したのは私だけだろうかw
さすがに見てるだけの奴に殴りかかってくるDQNは図書館行かないだろ。

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