俳句素人のオトンが作った句を俳句素人の私が勝手に添削企画
第16回のお題は春のベランダ
春光や干されたシャツの行儀良く
四春
とりあえず意味がわかることにホッとしつつ
さらっと聞いて干されたが引っかかります
いわゆる散文的ってやつで、干さるるがベターか
じっくり見ていくと
情景としてはただシャツが干してあるだけなんですが
行儀良く、というちょっとした表現の遊びが内容に合ってて
無風ののどかな空気が伝わってくる
まとまりのいい句ですね
ただやっぱり干された(干さるるでも)って過去の動作の説明なので情感が落ちます
才能アリ寄りの凡人査定で
代わりに場所情報を入れてみます
春光やベランダの行儀良きシャツ
これで干してあるのは伝わるでしょう
ベランダ、シャツと並べると順当過ぎて印象に残らないかなと
シャツを最後までとっといてみました
ところでヘミングウェイ作(とも言われる)たった6語の小説
For sale: baby shoes, never worn(売ります。赤ん坊の靴。未使用)
というのがあるそうで
わずかな言葉にストーリーが詰まってて想像が広がる感じに
なにか俳句に通じるものを感じました。