『僕たちがやりました』

マンガ

仲間がボコられた仕返しにイタズラ気分でヤンキー学校に手作り爆弾仕掛けたら
想定外の大惨事になってしまった少年たちの物語
なかなか重厚

青春のあやうさ、仲間との縁、罪に対する向き合い方等見どころ満載です
罪悪感と怠惰の中にあっても女に事欠かない主人公にはもはや文学の趣さえある
(文学を何だと思っているのか)

ただ命は取り戻せないため作品としては救いがない空気が最後まで続く
命とはそういうことなんですが
罪を背負うジャンルとしては過失か傷害致死な分ちょっと弱いかな

ぬめっとした感触で引き込む力があり
まとまってるようで結局グズつくのはリアリティ増すと考えればプラスか
絵もきれいかつ内容に合ってて実写化しやすそう
賞味期限の短い流行ネタ果敢に入れるのもカラーに合う一方
一部キャラの顔が著名人そっくりなのは雰囲気損なって蛇足

一番気になったのが視点の切り換えで
4人一緒の行動とそれぞれの単独行動を見せる以上不可避とはいえ
「どうなるんだ?!」って盛り上がるタイミングで切るのはどうなの

バラエティ番組とかだったらCMまたぐ程度の時間で戻ってこれても
連載だと週単位で間あいちゃう訳でしょ
完全に熱冷めるって
単行本の一気読みでもどんどん別シナリオの情報入れることに変わりなくて
せっかく熱くなったテンションがどっか行っちゃいますよ

いろいろ言ったしキノコには終始イライラするけども
しっかり独自色と魅力のある名作なんじゃないかと。

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