『十二人の手紙』

小説というメディアの地の利の1つは視点の制約にあり
特に一人称視点、特に手紙形式でそれは顕著です
主観だからこそ見えない部分があったり思い込みがあったりするため
自然な形でどんでん返しが書ける訳ですね

そんな手紙形式の短編12本とおまけ
井上ひさしって人情味とか情緒的な持ち味のイメージですが
技巧も加えられるぞと言わんばかりのトリッキーな作品です

メールも過去のものになりつつある時代にしばし手紙の体温を。

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