登場人物 天皇 若者 連れ(天皇と2役)
若:あー・・なんか妙に独り言を言いたい気分だな
この物語はフィクションです
・・つーかコントなんて基本フィクションだろ、何言ってんだ俺
・ピンポン
若:ん、誰だ
はいはーい
・若者玄関へ
若:え
天:こんばんは、私は天皇です
若:マジっすか
天:本当です
若:やべえ
えなんで天皇がうちに
天:国民の暮らしぶりを見に来ました
若:マジっすか
こんなとこでよければ、上がってってください。あ俺田中っす
天:田中さん。お邪魔します
・若者天皇部屋へ
若:え街とか普通にそのまま来たんすか
天:はい
堂々としていれば案外怪しまれないものです
若:パねえっすね
あ、突撃晩ごはん的なアレっすか
天:それは何ですか
若:いやー俺もう食っちゃったんすけどカップヌードルとかでよかったらごちそうしますよ
天:ありがとうございます
・若者キッチンへ
若:そうだ天皇酒いけますー?
天:はい
若:じゃいっちゃいましょ
・若者戻る
若:どーぞどーぞ
天:いただきます
・天皇缶ビールを飲む
若:天皇・・って堅苦しいんでアニキでいいっすか
天:構いません
若:アニキ、いつもお務めご苦労様っす
天:とんでもない
私は象徴としての務めを十分に果たしてこられたでしょうか
若:そりゃあ十分に決まってるっしょ
俺らマジ天皇リスペクトしてるんで
天:ありがとうございます
田中さんはこの日本をどう思われますか
若:どうって・・普通に好きっすよ、母国だし
なんかいろいろヤバいらしいっすけど、俺らいるし簡単には潰させないっつーか
天:それは実に頼もしい
若:って俺恥ずっ、マジメか
ほら、もう食えますよラーメン
天:それではいただきます
・天皇ラーメンを食べる
若:どうっすか国民の飯
天:おいしいです
これは何の肉ですか
若:ああそれ、謎肉っつって、まあカップヌードルの象徴的なアレっす
天:象徴・・何やら親近感を覚えます
若:そうだアニキ俺天皇ギャグ思いついたんで、うち来てくれた記念にプレゼントしますね
天:天皇ギャグ
若:はい、ちょっとビール持ってください
天:こうですか
若:OKいきますよ
♪なーんで持ってんの、なーんで持ってんの、天皇だから持ってんのう
天:・・
若:だははは
ヤバい超ウケる、これ合コンでやったら絶対バカウケっす
天:そうですか
後で皇后に披露してみます
若:ってかアニキ合コンとか行きます?
LINE教えてくれたら今度誘いますよ
天:すみません、電話を携帯していないのでご連絡の際は宮内庁にお願いします
若:パねえっすね
天:合コンに行ったことはないですが知識はあります
山手線ゲームもできますよ
若:マジっすか
天:国民のことを理解するのは重要なことですから
若:じゃちょっとやっちゃいます?2人だけど
アニキから始まる
天・若:イエー
若:山手線ゲーム
天・若:イエー
天:古今東西、歴代天皇
若:!
・手拍子
天:神武天皇
・手拍子
若:し昭和天皇
・手拍子
天:綏靖(すいぜい)天皇
・手拍子
若:・・
ダメだ~
天:ええ1人だけ?
天皇ショック
若:ホントすいません、学がなくて
天:いえ、大切なのは知識よりも国を愛する気持ちです
田中さんにはそれがある
若:アニキ・・
じゃここで1つ皇族なぞなぞです
天:えっ、あ、はい
急ですね
若:皇族は皇族でも立ち飲み屋にいる皇族だーれだ
天:立ち飲み屋ですか
立ち飲み屋・・あ、常陸宮(ひたちのみや)?
若:正解っす
天:やった
若:さすがアニキ
天:常陸宮はわかるんですね
若:ってもうこんな時間
すいません俺そろそろ夜勤なんすけど
天:お仕事ですか、では
若:ああそのうち連れ帰ってくるんで、適当に相手してやってください
天:わかりました
若:でも可愛いからって手出しちゃダメっすよ
天:手を出す・・
若:あ、いや、いいや
しばらく動画でも見てて・・アニキもエッチなのとか見ます?
天:・・普段見ることはありませんが、国民のことは知っておきたいと思います
・天皇動画を見る
若:ぜひぜひ
ってそれ洋モノっすけど・・(まあいいか)
・若者出勤準備
・ピンポン
若:お、早いな
・若者玄関へ
天:・・
・天皇フェードアウト
若:いやマジで天皇だって、ラーメン食ってたもん
いいから、ちゃんとご挨拶しろよ
・若者連れ部屋へ
若:あのーなんか早く帰ってきたんすけど、こいつ連れの・・
あれ。アニキー?
・若者探し回る
連:・・
若:アニキがいない
連:・・薬はやめろよ?
若:やってねーよ!いやホントにいたんだって
連:んな訳あるか、さっさと仕事行け仕事
若:・・アニキ
(モノローグ調)それは、天皇の国民への深い愛情が最後に見せた幻だったのかもしれない
ありがとう平成。そして、さようなら
連:・・
天皇陛下存命だかんな?
作者コメント
かつてよしりんは皇太子夫妻のご結婚をいじってボツになった原稿をガロに持ち込んだ、
あれから時代の空気は変わったろうか
まじめな空気は茶化したくなるし、信愛表現としてのいじりもあるのだ