芸人の本領

テレビ

クセスゴで見たファイヤーサンダーのネタが秀逸だった件

好きなネタらしい

隠したハゲが発覚した先生を生徒が「うそつき」「不誠実」と煽るんですよ
上手いよなあ

「ハゲ」などと外見をいじることを禁じる風潮の未来を描いてるんですが
現代社会への皮肉を笑いでマイルドに包んでるので
反ルッキズム勢に対してもあんまり棘がないんですね
「他意はないですよ」と言い張れるし、実際他意はないかもしれない

権力や社会を笑いで風刺するのが古来からの芸人の領分です
しかし批判が強いと笑いになりにくい、批判派以外に刺さりにくくなる
そのへんのバランスが非常にいいネタだと思う

積極的にくみ取った意見を言うと
大事なのは何を言うかでなくどういう意図で言うかなんですよね
容姿を言ったからって毒があるとは限らないし
内面を言ったからって傷つかないとは限らない

差別用語を禁止しても
差別の心をなくさなければ新たな差別語が生まれるだけという話
(まあ一時をしのげる意義はあるけれど)

そもそも「これは無条件にNG」という考え方が極論であり乱暴なんですよ
あだ名禁止だってそうだな
価値観の異なる多民族が共生する国では雑でもわかりやすいルールが機能するが
私たちはもっと真意をくむ意識をもっていい

下ネタは決して褒められたものではない
ただ時と場合によって使い道はある
TPOを考えて“悪癖”を出し入れするのも人間の文化的営みなんじゃないか
といういつもどおりの着地です。

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